講演会「キリスト教とセクシュアル・マイノリティ/セクシュアル・マイノリティとコミュニティ」


お知らせエントリ続きで申し訳ありません。
以下、CGS Onlineより、イベントのお知らせでございます。


ちょっと前に、東日本における〈西洋〉(とりわけ米国)のキリスト教原理主義の影響とその政治的影響力について一緒にパネル報告をやる気はありませんか、と、香港の研究者の方からお誘いを頂いた。わたくしそちらの方はほとんど知らないので残念ながら御一緒できなかったけれども、米国の原理主義勢力が、東アジア各国で、ローカルな道徳的保守勢力と結びつきつつ、ちょっと無視できない政治的な力を発揮しはじめているのだというお話で、日本はどうなのだろうかと少し気にならないではない。最近また少し見かけないけれども、〈ジェンダーフリー〉をめぐる対立が激しかった頃には、純潔さん達のデモなどにも数回遭遇したし、宗教的原理主義と道徳的保守勢力の組み合わせというのは日本でも全く他岸の火事というわけではないだろう。

かといって、それは勿論、キリスト教(なり他の宗教なり)をそのまま全て拒絶すれば政治的には万歳なのです、というような単純な話でもないわけで、その意味で(どんな意味だ)このようなテーマの講演会をこのような環境で開催することには大きな意義があると思う。

言うまでもなく、ある点においては敵対的な意味の体系の内部から「新しい意味や抵抗の可能性」を探るというのは、フェミだのクィアだのという分野においてはそもそも非常に根本的な要請でもあるわけで、そんな意味でも(どんな意味だ)直接宗教(あるいはキリスト教)にかかわっていない方も、是非、という感じなのですけれど、主催者でもないのに何故ここで力説しているのか、わたくし自分でも良くわかりません。

ICUキリスト教大学であるにも関わらず、キリスト教ジェンダーセクシュアリティの問題を考える機会は少ない。キリスト教がいかにセクシュアル・マイノリティを差別しているのか/してきたのかという問題について2006年にご講演いただいた堀江有里さんを、再びお迎えします。

今回の講演では、キリスト教の厳しい環境の中でセクシュアル・マイノリティの人々が残り、助け合い、コミュニティを形成することによって、信仰とアイデンティティをどのように両立させるのか、そしてその助け合いの過程がいかなる新しい意味や抵抗の可能性を生み出すのかを中心にお話しいただきます。ぜひ皆様お誘いあわせの上、ふるってご参加ください(予約は不要です)。



■講演タイトル:
キリスト教とセクシュアル・マイノリティ/セクシュアル・マイノリティとコミュニティ」

■日時:2010年2月16日(火) 14:00〜16:00

■場所:国際基督教大学 本館 303教室

■講師:堀江有里さん(「信仰とセクシュアリティを考えるキリスト者の会」代表、日本基督教団牧師)

■言語:日本語(質疑応答あり)

■主催:国際基督教大学ジェンダー研究センター
住所:東京都三鷹市大沢3-10-2 ERB-301
電話:0422-33-3448