WANの事務所閉鎖および退職勧奨

WANの労働争議のアップデートです。

2月末で現事務所は閉鎖するということで、ユニオンWAN組合員の退職を勧奨する通知が届いたそうです。詳細はわかりませんが、ちょっとタイミング的に考えてもこれは無理があるのではという気がします。

【速報】WAN理事会,事務所の2月末の閉鎖・移転を決定!?非営利団体における雇用を考える会(仮)― WAN争議を一争議で終わらせない ―

WAN理事会、事務所の2月末閉鎖とWAN組合員の退職勧奨を通告:ふぇみにすとの論考

現在のWANサイトの基本方針(というのがあるのかどうかを含めて)には少し違和感がありますし*1、団体としての運営方針も(わたくしの聞いている中から判断する限りでは)ちょっとどうかなと思いますけれども、それでも、アカデミアとアクティビズムの双方を結びつつ広い層からアクセスの可能なある種のポータルをたちあげようというのは、たとえばわたくしのようなへたれ机上フェミにはとてもできない野心的な試みでもあり、時間をかけて使いやすい形で定着していって欲しいと思ってはおりました。そういう外野的な無責任な「要望」ってそもそもどうよ、とは自分でも思いますけれども、ここは強引に脇においておきます。

けれども、今回のこの措置は、理事会の正式な決定のようですし、WANそれ自体のクレディビリティを大きく傷つけるものではないかと危惧しています。あくまでのへたれ机上の研究者フェミである私から見ると、なんだかこの措置はフェミ以前に雇用者としてかなりまずい気がしますし、ましてや、労働関係のアクティビズムや研究に携わっている人もいるようなフェミニスト団体としてのWANが、今後今回の一連の対応をどのように正当化して乗り越えられるのか、かなり不安です。

いずれにせよ、現在まだ交渉が続行中ですし(本日団交があるようです)、とりあえずは経過を見守っていくしかないのですけれども。

*1:総合サイトを目指しすぎて方向がわからなくなっている気がちょっとします。個人的にはむしろエッセー等を切って完全なポータルサイトを目指すのが良いのではと思います。