この問いをあなたはなぜ問いたかったのだろう

激しく時間がないのですが、気になる話なので、簡単にご紹介だけ。
「同性愛に対する理解は広まった」は本当か?  〜キャンパス内のホモフォビア(同性愛嫌悪)
経由でこちらのアンケート結果
Sumposionの記事はざっと拝見したところ納得のいくものなのだけれども、ただ、神奈川大学の雑誌のこの号は

Special Edition:神大生の恋愛模様
あなたは『恋』をしていますか?

"恋愛観"はひとそれぞれ
決まったかたちなんてないんだということは
この特集を見ればよくわります

ごゆっくりお楽しみください

と銘打たれていて、「付き合っている人はいますか」などのいくつかの項目の中に、唐突に「同性同士の恋愛についてどう思いますか」というのが出てきている。「どう思いますか」という聞き方自体が問題なのはいうまでもないけれど、同時に、この項目は誰がどういう意図で入れたのだろうと不思議になるような、そういう唐突さというのか、文脈の欠如ぶりだ。
もちろん、ただ単に「ちょっとものめずらしいものを入れよう」、「ちょっと面白おかしくしてみよう」ということだったのかもしれない。だからこそ、こういうリストを平気で掲載していられるのかもしれない。
でも、もしかすると、誰かが祈るような気持ちでこの項目を入れたのかもしれない、とも思う。そして出てきた回答を見つめて胸の奥が真空に呑みこまれるような感覚を抱きながら、それでもいまさらどうしようもなく、それをリストアップしていったのかもしれない、と。
そうであったとしても、これがひどくまずい質問の仕方であることにかわりはないのだけれども、でも、この設問の文脈があまりにも見えないために、うんざりするような回答のリストを眺めているうちに、なんだか設問者に聞いてみたくなるのだ。
この問いをあなたはなぜ問いたかったのだろう。