ちなみに

ちょっとずれるけれども、上の本で興味深かった記述の一つに、エイズ・パニックの時の合衆国でバイセクシュアルバッシングが激しくなった、というものがある。要するに、ゲイ男性がエイズでどんどん死んでいくのはヘテロ社会としては別に気にならな〜い、どうでもいい〜、という感じで無視できるはずだったのに、そこに「バイ(特にバイ男性)」という存在がいると、「ゲイの病がおぞましい隠れバイ男を伝わって無垢なヘテロ女に!そしてそれがヘテロ男に!」みたいな経路が想定できてしまうので、バイ男許すまじ!ということなのだけれど。
この経路、2ちゃんねるなどで時折見かける「外国人男とやる日本人女が性病を日本の国内に!」というパターンとそのまま重なるので、余りにもわかりやすくておかしいくらい。要するに境界を横断する性、分けられているはずのカテゴリーをつなぐセックスというのは、常に激しく警戒されるという、見本みたいなお話。そういうのを読んでいると、バイで外人とやりますが、それが何か!みたいな、無意味に攻撃的な気分になりますわね(アセクでモノガマスですけれどもね)。